RCCテレビ出演

1999年6月10日

中国新聞 メディア開発委員 小林茂生

こんにちわ
時は金なりと言う事がありますが 10日は時の記念日です
今日はからくり時計。いろんな楽しい仕掛けのある時計です。
からくり時計 その時計づくりに夢中になっていると言う福山
市の佐藤昌三さんにお話を伺います

こう拝見しますと、時計屋さんとは思えないんですけれどね

佐藤
ははは。そうですか。ちょっと肩苦しいですかね?

時計屋さんになられてどのくらいですか?
えーと 35年ですね

ちょっと聞いてみますと、時計屋さんですから、時計には几帳面な方なんでしょうか?

そうですね はい 少し早めに集合するようにしています。

・・福山市生まれ。昭和34年、福山市城北中学校卒。38年、福山市の時計店に就職。時計の修理に携わる。
42年、日本調時師会の「公認高級時計師」試験に合格。54年の独立時からカラクリ作り始める。54歳。
カラクリ時計ですが作ってみたいなと、思ったのはどんな時でしょうか?

時計修理をやっていますので、その修理技術を向上させるために、作るようになりました。
その中でも、カラクリ時計は皆さんに喜んでもらえるものを。と言うことで追求をしているわけです。

 時計の修理というのは最近はいかがなんでしょうか

10年くらい前は少なくて厳しかったですが、最近また徐々に増えつつあります

それはどんなことなんでしょう クオーツに少し飽きたというか、

非常に正確で可愛らしくない。と言うことで見直されて来ています。ネジを巻いて動かすと言うことが見直されてきているようですね。

時代にマッチしていると言うことですかね

最初のカラクリ時計は いつ頃・・ 21年前ですか

今年ので21作目ですか はぃ、年1つという事ですか

最初のはどんな作品ですか?

逆さ時計ですね。柱時計を全く逆さにした状態で動くという。これが第一号です

これはどんなヒントで?

理論的には難しいんですが、挑戦しようと言うことで やりました。最初はなかなか動かんで四苦八苦しました。

これは今年の新作ですね。

こういう風に、チャイムが鳴りながら 女の子が演奏するというカラクリ時計です。

楽しい時計ですね

21個あるわけですね。

毎年1個1個それぞれ思い出があります

これが江戸時代に使われた尺時計というものですが、これを復元したんです。

菱形にあるのが 時間の文字盤で、上から下に針が降りるんです。24時間で一番下まで・・・はい

3作目に作ったんですけれども おじいさんが鐘を叩いてくれます。未だに人気が良いですね。

これは中の機械を見てもらおうと言うことで六角形にして文字盤が上にあり、上から見るようになっています。

これはピノキオというタイプで15分ごとにチャイムが鳴る毎にピノキオが釘を打つ仕草をするんです。

 

これは文字盤が下にあって、振り子が上にあるものですね。考えによっては「あれ?」と思う時計です。

色々なカラクリ時計 お客さんの評判は?

毎年楽しみにされている人が多くて、毎年見に来られますよ

ここ数年は 地元保育所の園児たちが来るんです。

作るというと夢中になって作るわけですか?

途中でやめたくないときは 2時3時までやることが良くあります。

歌を忘れたカナリヤ・・・時を忘れた時計屋・・・・・

ところで これ以外の趣味は

天体写真ですね 中でも、月の写真に惚れ込んで けっこうはまっています。

これも長いんですか

はい20年ですね

これからは

カラクリの凝ったものを作ってみたい

展示会などされてはどうですか?

その考えは無いんですが、良く、こうしてテレビなどで紹介されると言われるのですが 

30作は出来ないと思っています。する予定もないですね。

やってみたら動かんぞ と言うようなことは?

ありますよ。動かないのはないですが、時間が全然違うとか 一日に2時間も3時間も違うというのはありました。

時間にはカラクリはないわけですね。

そうです

次は何しようかと、頭の中ではいつも考えています。

つらいことは

最近はつらいんですよね。正月すぎて取りかかるんですが

本当は1年くらいかけてじっくりやりたいんですが

時間がストレスという現代社会ですが 佐藤さんの時計を見ておりまして、

「楽しい時を刻みまた、時から解放されホットする」そんな楽しさが感じられました。

これからもアッと言わせるような時計を作り続けてください。

ありがとうございました

ホームへ戻る