機械式時計修理一筋、45年の生涯を傾けてきた さとう時計店店主「佐藤昌三」その半生は決して平坦では
なかったはずだが、彼のそぶりにそんなことは微塵も感じない。壊れた時計を見て、イキイキとした素振りを見せる。
時を知るだけならば スーパーや大手電気店の安売りの時計で充分である。しかし「機械式時計には、独特の味わいや時を告げる機械として特別な意味がある」と、佐藤氏は言う。
旧家の廊下に置かれていた100年前の「グランド・ファザー・クロック」。部品は朽ち果て、ついに倉庫に仕舞い込まれていたものを 佐藤氏は4ヶ月を要して修理を完了した。
古い機械式時計は まさにその家にとって「家族の歴史そのものだ」
いま、修理を完了した100年前の「グランド・ファザー・クロック」はその旧家で100年前と同じようにカチカチと時を刻み、家族に時間を音で知らせている。時には、子供たちがその音にビックリしてはしゃぎ回り、時には家族全員が時報の音で、同じ時間を共有する不思議な空間を演出する。そんな佐藤氏のこだわりの時計たちの紹介と佐藤氏の素顔を紹介していきたい
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